ニュースリリース 2015年1月15日

東京都水道局・東洋計器(株)共同開発
PHSを活用した「給水圧力確認システム」完成
震災時における重要施設給水圧力データ収集に活用

2015年1月15日

東洋計器株式会社は、東京都水道局の調査研究委託を受けて、「給水圧力確認システム」の開発を進めて参りました。1年間の研究期間を経て、このほどシステムが完成しました。

本システムは、震災発生時に、東京都水道局が、重要施設の給水圧力を確認するためのツールとして開発しました。通信により給水圧力データを収集する方式とし、通信キャリアとして都市部では災害発生時にも回線確保しやすいとされ、東日本大震災の際にも通話制限を行わなかった「PHS回線」を採用しました。

本システムの開発により、遠隔地にある重要拠点の給水圧力を、現場に出向くこと無く迅速かつ容易に把握し、速やかな対処が可能になると期待されます。

本システムは、圧力確認装置、圧力センサー、受信装置(一式)で構成されます。

システム構成

システム構成


あらかじめ圧力確認地点に設置する圧力確認装置は、LPガス集中監視システムで多くの実績がある製品をベースに設計しており、PHS通信ユニット、データ変換器、電池を内蔵しています。内蔵電池のみで運用することができるため、災害時に停電が発生しても確実にデータを収集するために最適な仕組みとしました。

内蔵電池は、毎日1回圧力確認を行った場合でも常時待ち受け状態で10年以上もち、かつ電池交換も容易なものとなっています

また、圧力確認装置はIP67以上の防水性能を有するケースに内蔵されます。 圧力センサーは水道メーターの上流側に専用継手を用いて取り付け、データ変換器と有線接続します。

圧力センサーの現場写真

圧力センサーの現場写真


給水圧力データを収集する受信装置は、"専用ソフトウェア"がインストールされたノートパソコンにPHS通信端末を直接接続する構成としています。
可搬型であるため周辺のPHS基地局がダウンしても、稼動している基地局の近くまで移動してデータ収集することも可能です。 (ただし、PHS通信端末はAC電源が必要)
収集した給水圧力データは、画面表示で確認できるとともにExcel形式で保存されるため、必要に応じてデータ加工ができます。

データの収集は、次の3つの方法から目的に合わせて使い分けることができます。
a.個別収集/一括(複数)収集
 データを収集したい施設を選択し、PHS通信で随時データ収集します。
b.周期収集
 選択した施設を5分〜60分の周期で収集し、時系列の圧力変動を把握できます。
c.スケジュール収集
 指定した時刻に自動的にデータを収集する機能です。定期的な経過監視ができます。

本件で使用した圧力センサーはアナログ信号出力(4-20mA)のため、データ変換器は信号形態が同じであれば、圧力センサーに限らずデータ収集することができます。
またPHS通信ユニットは、LPガス集中監視システムで使用しているものと同様に、電文送受信および接点信号受信ができますので、様々な用途に活用できます。

参考資料

1)装置外観
装置外観

2)専用ソフトウェア主要画面
専用ソフトウェア主要画面

3)設置事例
設置事例1

A病院様 地上に圧力確認装置を設置


設置事例2

B病院様 ピット内に圧力確認装置、圧力センサーを設置